作業着のズボンをきれいに洗濯する方法

さまざまな作業や労働で着ることの多い作業着は、汚れることが多いです。工場などで作業着を着ていると油汚れがべっとりと付着していることもあります。特にズボンは、床に膝をつけたり座ったりする作業で汚れがひどいことが多いです。

汚れた作業着は、通常の洗濯と同じような洗濯方法ではなかなかきれいになりません。汚れが落ちず、お困りの方も多いのではないでしょうか。作業着の汚れをきれいに落とす良い方法があります。

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作業着を着るワケ

作業着は、作業や労働の際に着用するものですが、作業着を着るにはワケがあります。作業着を着る仕事には、土木業、工場、自動車整備、溶接工、運送業などがあります。作業着を着る必要のある仕事は、営業サラリーマンのようなスーツを着る仕事と比べて、力作業や技術の必要となる仕事であり、危険の伴うことも多い仕事です。

そのため、ケガや危険、汚れから身を守るためにも作業着を着ることが大切なのです。作業着は、普段着るような服と比べて頑丈にできています。

その理由は、危険から身を守るためです。

電圧を取り扱う仕事であれば、電気を通しにくい素材が使われ、裁断などの作業が多い仕事では、厚手の生地が使われています。さまざまな仕事の危険性に合わせて、それらに対応できる作業着が販売されています。仕事をしていてケガをするのは非常に悲しいことです。

仕事でのケガや事故を防ぐためにも、作業着を着ることはとても大切なことなのです。


汚れの種類について

作業着を着る仕事によって、汚れの種類も異なります。土木作業などであれば、土の汚れや草の汁汚れが付着することが多いです。また、工場などの作業であれば、油汚れや塗料などが付着することがあります。いずれも、上着に比べてズボンの汚れがひどいケースが多く見られます。

汚れの種類の違う作業着に対して、同じ洗濯方法をしていても洗濯効果は期待できません。汚れに合った洗濯方法をする必要があります。作業着に付着する汚れは、身体から付く汚れと、外から付く汚れに分かれます。身体から付く汚れとは、皮脂や汗、垢などです。

汚れにもいくつかの種類があり、皮脂や汗、垢などの汚れは水溶性の汚れになります。水溶性の汚れには、仕事で食事をした際に付着したしょうゆや肉汁などの食べ物の汚れがあります。土や泥、ほこりなどの汚れは不溶性の汚れで、水に溶けない性質があります。

草の汁汚れやインクなどの汚れは、色素汚れです。油の付着した汚れは、油溶性汚れに分類されます。汚れによって汚れの落とし方は異なるので、それぞれの性質に合った洗濯方法が必要となるでしょう。

水溶性汚れの作業着ズボンをきれいにする方法

水溶性の汚れが作業着のズボンに付着した場合、早めに洗濯することが大切です。汚れた箇所を石鹸や洗濯洗剤、台所用洗剤で手もみしてから洗濯するのがおすすめです。

汗や皮脂汚れは、洗濯で汚れがしっかりと落とせず蓄積してしまうと、作業着ズボンに臭いが残りやすくなります。せっかく洗濯しても臭いが気になり気持ちよく着れないと感じる方も多いです。その場合、酸素系漂白剤を使うといいでしょう。

酸素系漂白剤は、酸素の力で汚れを剥がしとる効果があります。漂白作用で雑菌を退治することができます。洗濯しても臭いが残る原因は、殺菌の繁殖です。洗濯機で洗う前に、ぬるま湯に溶かした酸素系漂白剤に浸けておくことで、気になる臭いをなくすことができます。

不溶性汚れの作業着ズボンをきれいにする方法

土や泥、ほこりがべっとりとついた作業用ズボンは、洗濯機でそのまま洗ってもきれいになりません。不溶性の汚れは、水に溶けない汚れなので、通常の洗濯方法では汚れを落とすことができないのです。不溶性の汚れをきれいに落とすには、まず、作業用ズボンに付着した汚れをかき出す必要があります。

水分を含んでいる泥などの汚れは、乾かしてから作業を行います。乾かすことで、表面についた泥汚れを払い落とすことができます。汚れをかき出すには、洗濯ブラシを使います。使わなくなった歯ブラシでもよいかと思いますが、洗濯用ブラシのほうが、ブラシの毛にコシがあるので汚れをかき出しやすいです。

生地を傷つけたくないという場合は、歯ブラシでやさしく擦るとよいでしょう。汚れをある程度かき出すことができたら、今度は作業着ズボンを水にぬらして洗っていきます。その際に、固形石鹸を使います。固形石鹸をこすりつけた洗濯ブラシを使って汚れをかき出していきます。

泥や土汚れをかき出す際には、他のものへ飛び散ってしまうこともあるので、風呂場や洗面台など汚れてもすぐに洗い流せる場所で作業するとよいでしょう。汚れをかき出し終わったら、水ですすぎ、洗濯機でいつも通り洗濯することできれいになります。

色素汚れの作業着ズボンをきれいにする方法

草の生い茂った場所で作業した場合、ズボンに草の汁が大量に付着してしまうことがあります。インクなどを使用して仕事をする場合、ズボンにインクが飛び散って付着していることもあります。これらの色素汚れは、通常の洗濯方法ではきれいになりません。

洗濯機で洗う前に、汚れた箇所をもみ洗いするのが効果的です。色素は、洗濯洗剤では落ちにくいので、まずクレンジングオイルを使うとよいです。クレンジングオイルを使うことで、こびりついた色素を溶かし、浮かすことができます。

色素が浮いたところで、酸素系漂白剤を使います。酸素の力で汚れを剥がし落としてくれます。汚れがひどい場合は、汚れた部分に直接酸素系漂白剤をかけ、時間を置くとよいでしょう。汚れがとれた後は、洗濯機で洗濯すればきれいになります。

油溶性汚れの作業着ズボンをきれいにする方法

油汚れのついた作業着は、汚れが頑固なため、段階を踏んで洗濯していきます。まず、油が固まってしまっている状態なので、油汚れの付着した部分をお湯につけ、油を融かすことから始めます。40℃から60℃ぐらいの温度のお湯を使うとよいでしょう。

油の種類によって融ける温度が異なるため、融けない場合は、お湯の温度を60℃ほどにします。油汚れには、アルカリ性の洗剤を使います。アルカリ性の洗剤を溶かしたお湯の中に汚れた部分をつけておきます。目安としては1時間~2時間程度です。

時間が経つにつれて油汚れが浮かび上がってきます。ひどい油汚れであれば、漬け置き時間を長くするといいです。汚れが浮かびあがってきたら、すすぎ洗いをし、洗濯機で標準洗いします。油汚れがきれいにとれています。